興味深い記事がちょっと前にありました。私の仕事に関係する話題です。

「クラウドと「iPad」の繁栄--そしてギーク時代の終焉(2012/05/29)」
※「ギーク」とは、ここでは「深い知識を有するIT技術者」と置き換えてください。


地方のITインテグレーターには小規模な地場企業の支援という仕事が残され、開発者にはソフトウェアへの依存度が日増しに高まっている社会への貢献という仕事が残され、ITインフラの専門家には大規模クラウドデータセンターの運用(または大企業におけるデータセンターの運用)という仕事が残され、プロジェクトマネージャーやビジネスアナリスト、ITアーキテクトには、適切なITソリューションの選択や計画を行う際に、組織を正しい方向に導いていくという仕事が残されることになる。


現在、私たちの多くは個人用のPCを持っていて、電話もスマートフォンに切り替えた人が増えています。Yahoo!やGoogle等のメールアドレスを使ったり、Amazon.comや楽天のオンラインショッピングで買い物したり、Facebookやmixiでコミュニケーションを取ったり、Dropbox等のストレージサービスで個人のファイルを複数のデバイスから使用する人もいますね。

このような洗練されたアプリやサービスを日常的に使っているため、会社のIT部門が使いにくい業務アプリをシステム開発したり、個人のスマホから会社のカレンダーにアクセスできないようにすると、従業員はIT部門を「業務を妨げる存在」と思ってしまうのです。

今では多くの従業員が、自社のITシステムがiPadのように簡単に操作でき、Amazonで何かを購入する際のようにシンプルかつシームレスで、Dropboxのように直感的な設定が可能になっていることを期待しています。そうしたいのはIT部門のメンバーも分かっているのですが。。

自社で、そこまで使い勝手の良いアプリケーションを開発したり機器を購入して揃えることは予算的に無理があります。そこで、SaaSなどの外部のサービス提供会社と契約して、企業向けのメールサービスやストレージ、業務アプリケーションを利用するケースが増えてきているのです。

このまま進むと、ほとんどの会社のIT部門では、自社で抱えるシステムの運用管理業務が急速に無くなります。10数年前なら、IT関係の機器・ソフト購入からシステム開発、機器の設定まで全ての対応をIT部門に任せていたのに。。随分と役割が変わってきました。


そこで、冒頭の記事の一文のようになるというのです。今あるIT関係の仕事が全て無くなるわけではなく、場所を変えるだけだ、とこの記事には書かれています。私が勤める会社は一般企業向けにIT機器を販売しているので、今までのメインの事業は次第に減っていくことになりそうです(汗)。

。。IT業界に携わる人は、大きく変化する必要がありますね。