元東京都知事の猪瀬直樹氏と歴史家の磯田道史氏の特別対談、「磯田道史と語る江戸のイノベーション」に参加しました。
タイトルと違って、江戸時代よりも前の戦国時代の話のほうが長かったような気もしますが。。お二人とも話が止まらないので仕方ないですね。いろいろと興味深い話も出てきましたので、メモしてきました。
江戸時代に入るまでの中世では、毒見役が文字通り生きるか死ぬかの重要な役割を果たしていたとのことです。当時は「毒を盛る」ではなく「毒を飼う」と言ったそうで、語源は毒となる虫を飼うことからなのだそうです。また、争いでは暴力による殺害よりも毒殺が多いとか。そこで家来を雇う際には、家臣との主従関係の契約内容に「毒を飼わないこと」との条文が入れていたそうです。
猪瀬氏の著書の話では、二宮金治郎は山へ行って木を伐採し、町まで運んで、薪を売るという、生産・流通・販売をひとりで行うので、利益の高い商売をしていたという解説をしています。また、高利貸しからの借金に苦しむ農民に、低金利で借り換えを促す代わりに自身の基金に出資を得て、幾つもの地域の財政難を救ったとも紹介されました。
当時の納税は収穫した米の40%。ただし二毛作をして麦などを収穫しても無税のため、東北などの東日本では年貢で貧しくなった一方で、温暖な九州など西日本は豊かになったことで、明治維新で活躍する薩摩や長州の財政的な基盤が出来たようです。
寺子屋では、商人往来や百姓往来などの実務に直結した本で学んでいたことや、物を買うと取扱説明書のようなものが添付されていて来日する外国人が驚いたこと、日本では100の議論より1つの小さな成功事例で大きく広がることなど。。
。。色々と知ることが出来ました。また機会があれば参加しようと思います。