
最も気になったものが「10x」です。グーグルでは、現状の10倍「10x」の成果が出るように考えることが求められています。今すぐはできなくても、1年後、2年後を考えれば、10倍の何かを達成できる。そのために今、何が必要で、どんな仕事をするべきか、という考え方が根づいているようです。
一般的に、現場の「業務改善」では30%程度までの改善が期待できますが、それ以上の改善を求めようとすると、業務そのものを変える「業務改革」が必要と言われています。グーグルでは常に「10x」で業務改革しているのですから、新サービスや新機能が続々出てくるのにも納得しますね。
この業務改革というのは、自分の仕事を壊すことと書かれています。自分で自分の仕事を奪うということです。長年同じ業務をしている人にとっては、業務改革はイヤかもしれません。イヤですが、近いうちにAIを含めたテクノロジーの進化で、従来の仕事の半分が奪われると言われていますので、その前に自分で自分の仕事を奪って、新たな仕事を獲得する習慣を身に着ける必要がある、と私は思います。
本の目次それぞれが、いろいろと考えるきっかけになるので最後にメモします。
。。。読みやすいし良い本です。
目次
はじめに
日本企業は、なぜ生産性が低いのか/1持ち帰って検討しすぎる/2分析・検討しすぎる/3打ち合わせ・会議など多くのコミュニケーションがコスト・ムダにしかならない/仕事を劇的に変えることが生き残る道になる
第1章 世界より速く動くための仕事術
1回で終わらせる/メールに時間を奪われてはいけない/直接会うほうが何倍も速い!/「なるはや」に期限を設ける/今この瞬間に集中する−余計なことに頭のリソースを使わない
第2章 ロジカルシンキングなんてしている暇はない!
論理や分析より「ひらめき」が大事/クリエイティブな発想には集合知を活用せよ/「ひらめき」は新しいつながりをつくること/ロジックが必要なとき、センスが必要なとき/企画会議にプレゼンはいらない/ひとりよりみんなで考える
第3章 忙しくても、10倍の結果を出すために
10%アップではなく10倍を目指す!/ルールを破らないと、10倍は達成できない/次のステップに進むために「自分の仕事」をなくす/10xで成功する人の共通点
第4章 仕事の加速度を上げる人間関係のつくり方
言葉よりも「プロトタイプ」でやりとりせよ/やりとりのムダをなくす方法/なぜ、ピョートル神社が僕の机の上に建てられたのか/仕事のレベルを上げるのは作業ではなく「人」である/狙った人とつながる
第5章 必要なことを高速で学ぶ方法
学ぶべきは、コンテンツではなく経験値である/学びにつながる「質問」のルール/フィードバックで自分が気づかない情報をもらう/コミュニティで学ぶ/なぜ、学ぶのか
第6章 グーグルの疲れない働き方
パソコンを閉じる時間を意図的につくる/同時進行の時間と、集中して仕事をする時間を分ける/感情の起伏に対処する/昼寝・おやつ・リラックスは自己責任
終章 自分の仕事を壊せる人が、次の時代をつくる
AIに仕事をとられないために/時代をどう読むか/テクノロジーと親しくなるために/変化を恐れるな